MISSI'S BLOG

のんびりやってます。

「アメリカン・パイ」

アメリカン・パイ (秋田文庫)

アメリカン・パイ (秋田文庫)

ダンボール発掘したら、出てきた。上の文庫でなくて、プチコミック、雑誌の総集編ので(爆)ボロボロ。後半ぶった切ってる。文庫じゃなくて大きめの版ほしいんだが。

で、久々に読むと感想書きたくなった。
そもそも、悲しい話は苦手なので封印するタイプなので、あまり再読してなかった為、勘違いしかけていたのである。
この話は名作扱いになってるが、単なる「不治の病」ジャンルは安易に感動の名作になっちゃうもんね〜くらいの感覚になっていたんだが、なんていうか、只の「不治の病」ものではなかった…な、といまさら愕然とする私。

その前に、この頃の絵がすごくいいです。「小鳥の巣」のころのしなやかで軽い絵もすごく好きなのですが、その後華やかな絵になって、それはそれで好きなのですが、線が安定してきて尚且つリアルさに近づいてきてる絶妙なラインで留まってて、まだ可愛さがあって、リューの可愛さが溢れていいんだよな。これの前の「一週間」も、ラフに描かれているんだけど、安定感あってメチャいい!!!!
ああ、この時のまま変わってほしくなかったのが本音(泣)
そんで、映画的な表紙で魅力的でしょ。リューの身体の描き方も可愛らしい大人になってない少年的で、すごく流れるように描かれていて、グランパにじゃれる姿や、タンバリンを叩く姿や、すごく絵になるでしょ。

だけどその可愛らしい顔なのに、自分を偽るように笑ってて、それが後々悲しい。まだあどけない十代の少女の死に対する考えが、とても胸に刺さる。
只単に、限りある人生を有意義に過ごしたいとかいう話しじゃないんだよね。誰も悲しませたくない、すごく優しい世界で泣けちゃうという。
もしかしたら、現実的には無理だけど、誰しも共感してしまう部分があるのではないか。
細かい説明がないが舞台の途中で泣き叫ぶ母親は、リューには重荷だよね。アメリカへ渡る無謀さに驚くが、その辺がやっぱネックだったんだろうね。ラジオとかで「アメリカン・パイ」を聴いて、アメリカへ行きたくなって、音楽が好きだから、ライブしてるお店へふらふらと迷い込んだんだね。
そして、少女の願いをグランパは受け止めて、叶えてあげるんだよね。
めちゃくちゃ優しい世界じゃないか。でも、やっぱり私には辛いので、じわじわと引きずってじわじわ泣けるわ。とんでもないです。

ところでリューの歌ってる姿がみたいな。きれいなソプラノのイメージなんだけど。
アメリカンパイ」をネットで原曲や訳を検索してみるが、少女の歌声でのイメージがしにくくって。
もやもや。あ、宝塚でミュージカルしてたの、興味なかったけど、観てみたいな〜と、今頃。